株式という概念は、元々は決して敷居の高いものではありませんでした。
もちろん今もそうですが、より一層一般の中に浸透した、身近なシステムといえました。
株式の仕組みを簡単に言えば、先行投資つまり前借りといってしまってもいいでしょう。
たとえば、「お菓子を作るのに元手がいるからお金貸して」という感じです。
「巨大なコンピューターシステムを作って売るから、そのために1億円貸して」としましょう。
とはいえ、1億円を1人から借りるのはちょっと非現実的ですね。
そこで、多数の人からお金を借りるお願をします。
貸してと言われた人は、まず最初の選択として「貸す」「貸さない」を選びます。
貸すことで生まれるメリットがどれくらいあるか、そこを判断するのが投資家です。
もしここで借りを作って、この後貸した相手が大富豪になったら、その恩を何倍にもして返してくれるかもしれません。
これが、投資するかしないかという選択と同じ意味を持ちます。
もちろん、株式投資の場合は何時でも株券を売る事ができるので、厳密には違いますが、大きな定義としては同じと考えてください。
ここに、心理学の要素が生まれます。
次に、いくら貸すかというところで選択を迫られます。
もちろん、所持金との兼ね合いで、貸す値段を決める事になるでしょう。
これが、株式の株価の定義となります。
いくら貸すだけの価値があるか、いくら投資する価値があるかというのは、企業側ではなく投資家が決めます。
ここにも、心理学の要素が生まれるんですね。
2008年、リーマンショックの影響やサブプライムローン問題、物価の高騰など、様々な要因から世界の株式市場は空前の大幅下落を余儀なくされました。
平成の不況からリーマンショックに続き、日本は世界の中でも特に株式市場が大きく傾いている印象がありますね。
株式市場の傾きがそのまま景気の悪化にダイレクトに繋がっているようにも感じます。
株式市場の大きな打撃は現在でも日経平均はいまだ1万円を割り込んでいます。
ただ、株価がいくらでも投資家は株取引続けています。もちろん、痛い目を見て市場から撤退した人もたくさんいるでしょうが、このような市場をチャンスととらえて市場に参入している人・団体もいるんです。
株式市場に参入する人の心理を考えてみましょう。
株式というものは、実は心理学と非常に密接な関係があります。
株式だけじゃなく経済学そのものが心理学と密接に繋がっているので、結局は株式と心理学の間に深い繋がりがあるということになるのです。
株式投資がなぜ心理学と繋がっているかというと、株価というものは人間によって生み出されるからです。
人の意志の集合が市場を形成している、ということですね。
株価は個人心理と集団心理の統合によって決定すると考えてみましょう。